槌本農園は、大分県東南部・臼杵市野津町に所在する有機野菜を栽培する農園です。
臼杵市の中でも野津町は内陸に位置し、古くからから農業と密接な関係にある土地。熊本・阿蘇山の噴火の恩恵を受けた黒くてホクホクした「黒ボク土」と呼ばれる土壌で、野菜にも多くの恵みをもたらしてくれます。
この地を知ったきっかけは、大学在籍時に出会ったドキュメンタリー映画「100年ごはん」。臼杵市の有機農業の取り組みが描かれており、発酵完熟堆肥を作るための「臼杵市土づくりセンター」が完成するまでのストーリーや、有機農法を実践する地元農家さんの姿が描かれています。
この映画に導かれるように臼杵市への移住のツアーに参加、臼杵市が有機農業で地域おこし協力隊を募集していたことにも後押しされ、数ある候補地の中から臼杵市で有機農業にトライする道を選択しました。
2017年に妻・詩織と結婚。2018年に俊太郎、2020年に秀俊という新たな宝物にも恵れ、農業と子育ては似ていると感じるようになりました。一筋縄ではいかず、良くも悪くもダイレクトな反応がある。
だからこそ槌本農園の野菜づくりは「ありのまま」を基本としています。
冬の葉物は極限まで不織布に覆わず、冷たい風に晒す。そうすることでガッチリして細胞が強くなり、食感が生まれ旨味が凝縮される。実際に育てるのは太陽や雨・風といった自然が織りなす環境と考え、私たちはそのサポートを行っています。
畑で葉っぱの状態を確認、収穫された野菜で土壌の変化を観察。次に芽吹く野菜に活かす。畑でちぎって自分の舌で確認し、最適なタイミングを見極める。
最善の状態で食卓に届くよう送り出しにも気を配り、遠方へも鮮度を保って直送しています。
糖度や規格だけではなく、大地や野菜の声に耳を傾けた、野菜との総合的なコミュニケーションを大切にすることで、環境にも身体にも無理のない、美味しくて優しい野菜を提供できることが私たちの特徴だと考えています。